「おおきく振りかぶって」は2024年2月現在、月刊アフタヌーンで連載中の大人気野球漫画です。
作者はひぐちアサさん。
もちろんご存命です。
しかし、検索をかけるとなぜか「連載終了」「作者死亡」といったワードが出てきます。
ただの噂だとすぐにわかりますが、こんな話題がネットに広がっているのはなぜでしょう。
この記事では「おおきく振りかぶって」の連載終了と作者死亡説の2つの噂について調べてみました。
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おおきく振りかぶって連載終了の噂の真相は?
おおきく振りかぶっては、連載終了していません。(2024年2月現在)
漫画は、連載開始からすでに20年以上になります。
その間に作者はご結婚され、2度の休載期間(いずれも出産による)もあり生活に変化がありました。
連載終了の噂の元は、休載期間にアフタヌーンを久しぶりに読んだ読者が「えっ、終わっちゃったの?」と勘違いことが原因みたい。
そして多くの人がネットで検索したようです。
なので「おおきく振りかぶって 連載終了」の検索ワードが入力され、それが今もネット上に残っているようです。
産休による2度の休載
休載1度目は2010年12月号〜2011年12月号。
当初、作者の充電のためという発表でしたが、後に出産による休載だと明らかに。
この間は1ページ完結のショートストーリー「小さく振りかぶって」という短編が不定期に掲載されていました。
2度目は2016年10月号〜2017年11月号。
こちらもお産のためでした。
この間も、特別編「おおきく振りかぶってー夏の大会編ー」の不定期掲載がありました。
いずれも、番外編的な掲載はありつつもほぼ1年の休載期間でした。
ですので、連載が終わったと勘違いする人がいても不思議はないでしょう。
連載終了は出版社側の意図という噂も?
漫画のストーリーは20年の間に1年分進む、という非常にゆっくりな展開です。
登場人物たちは、やっと高校2年になったばかり。
丁寧に物語を進めているからこそのスローペースであり、そこが魅力ではあります。
しかしこのペースでいくと卒業までにあと40年かかる計算。
さすがにそれまで読者がついていけるかどうか。
出版社側が具体的にあと何年、と計算しているかはわかりませんがどこかでひと区切り、は考えているのではと予想されます。
おおきく振りかぶって作者死亡の噂の真相は?
結論は、「ストーリー展開のゆっくり度合いが呼んだ噂(言葉の一人歩き)」によるものでしょう。
主人公たちの卒業まであと40年かかる!?
主人公たちが3年生になり卒業するまでを、今と同じペースで進めればあと40年かかる。
そう思った読者が、一部で「それではさすがに作者はお亡くなりになってしまうのでは…」とネットに書き込んだのを発端に、「作者死亡」の単語がひとり歩きしたということのようです。
噂って、そんなもんですよね。
おおきく振りかぶって、35巻出してるのにまだ1年冬なの草
2003年から連載らしいから18年…まぁ20年で1年生と考えるとあと40年で完結やけど、作者生きてるんやろか。今51歳らしいけど— 藤堂はん (@toudouhan) August 21, 2021
実際、作者のひぐちアサさんは1970年生まれの53歳(2024年2月現在)。
長寿を誇る日本人女性であることを鑑みても、40年後は93歳。
そもそも、それまで現役で漫画を描かれているかどうか。
わたしとしては40年かけてとは言わないまでも、主人公たちが3年生になった姿を見たいと思ってしまいます。
おおきく振りかぶって
何年かぶりに最新刊まで進める
これでやっと1年終了 お疲れさまでした2003年11月号 19年かけて1年終了
あと40年連載続けんのかな? pic.twitter.com/BiBgl0qOk0— エロゲ屋さんMk-II@柱島魂 (@EROGEYA69) December 28, 2022
おおきく振りかぶってが連載20年で主人公達が2年生に進級したんだけど、完結40年後ぐらいかな?
— モトナガ (@hanayo09) April 5, 2023
おおきく振りかぶっては革新的な野球漫画
「おおきく振りかぶって」は講談社刊・月刊アフタヌーンで2003年11月号から現在まで連載中。
ジャンルとしては野球漫画ですが、いわゆるスポ根ものとは一線を画しています。
異例な主人公、繊細な描写
この漫画の主人公は、超弱気で卑屈なウジウジ少年・三橋 廉(みはし れん)。
やたら前向きとか、根性でゴリ押しするような「昔のステレオタイプなスポ根物主人公」とは真逆のキャラクターです。
そしてこの主人公が高校に進学し入部する野球部は、この年から硬式として新設されたばかり。
選手は全員1年生。
さらに監督はパワフルな若い女性。
主人公のほか、魅力的な登場人物たちの心情や日常の描写までが、とても丁寧に繊細に描かれ、物語が編まれていきます。
野球のルールなどもわかりやすく解説されており、野球初心者でも面白く読めるストーリーとなっています。
革新的な野球漫画、と評される所以です。
第10回手塚治虫文化賞「新生賞」受賞のほか、多くの賞を受賞しています。
丁寧な展開ゆえ、ゆっくりとしたストーリー進行
物語中の主な試合の場面では、1イニングごとにほぼすべての打席や配球が描かれています。
そのため、ひとつの試合が単行本の数冊に及ぶこともあります。
ゆえに進行は遅く、連載開始から20年以上経ってもお話の中ではやっと1年が過ぎたところです(2024年2月現在)。
まとめ
- 2024年2月現在、月刊アフタヌーンで連載中。
- 連載終了の噂は、過去2回の休載期間(産休)があったため。
- 作者のひぐちアサさんはご存命。
- 連載20年で1年分といったストーリー進行から、作者死亡説がでてしまった。
- 革新的野球漫画と評され、多くの受賞歴がある。
主人公のネガティブ思考にちょっとイラッとしたり、でも応援したくなったり。
登場人物たちはとても人間的で、思わず共感してしまいます。
読んでいるうちにまるで自分もチームメイトになって、試合しているような気持ちになります。
「あまり野球には興味がないわ」という方でも、改めて野球の魅力や面白さに気づくかも。
ぜひ一度読んでみてくださいね!