2025年7月20日に実施された参議院議員選挙で、初議席を獲得した注目の新党、チームみらい。
この参院選では、人手不足を背景とした働く外国人の受け入れ・移民に対する考え方も争点となりました。
今回は、チームみらいの外国人・移民対する考え方の詳細を、彼らが掲げる「3つの終わらせる」というスローガンとともに解説します!
Contents
チームみらいの外国人・移民政策とは?
チームみらいは、外国人・移民の受け入れを、「慎重に進めていくべき課題」としています。
党首・安野さんの考え方は下記のとおりです。
- 高度な人材を世界中から集めること自体は前向きな姿勢。
- アメリカ・EUの事例を見ると、移民の急速な受け入れは、治安の悪化につながる恐れがある。
- 移民受け入れの速度、対象に関してはある程度制御しながら進めるべき。
「移民受け入れ」についてどう考える?#チームみらい #安野たかひろ pic.twitter.com/S8TDCNMwfa
— 安野たかひろスタッフ@新党・チームみらい【公式】 (@annotakahiro24) June 10, 2025
柔軟性のある考え方で、全面的な受け入れや一律な打ち切りという姿勢ではありません。
メリットは理解したうえで、日本国民の安全を考えながら進めるべきであると考えているようです。
外国人・移民問題の現状と課題
厚生労働省の調査によると、日本で働く外国人は230万人を超え、過去最多となっています。
人手不足が深刻化する日本において、今や外国人労働者は非常に重要な存在です。
しかし在日外国人が増えることについては、下記のような課題や懸念点も指摘されています。
- 言語や分野、生活習慣の違いによるトラブルのリスク
- 行政サービス・インフラの多言語対応が不十分なことによる行政や病院・学校の負荷の増加
- 劣悪な労働環境や低賃金といった待遇面、人権侵害
- 治安悪化の懸念
これらの課題の多くは、国としての移民政策が不明瞭であることが原因として考えられます。
そのため、選挙の中でも外国人・移民政策への考え方は注目されるポイントとなりました。
チームみらい「3つの終わらせる」とは?
チームみらいは2025年の参院選にあたり、「3つの終わらせる」をスローガンとして掲げていました。
①政治とカネの問題を終わらせる
チームみらいは政治資金の不透明性を大きな課題と捉え、施策を提示しています。
- 議員のクレジットカード利用
- クレジットカード・口座情報をクラウド会計ソフトと連携
これらの施策は政治資金の見える化につながるとともに、記録や報告の自動化により政治家の負担軽減にもなると述べています。
また、チームみらいは「Polimoney」という政治資金の可視化ツールを開発。
他政党や候補者にもこのコードを公開することで、政治の構造そのものをクリーンにすることを目指していることがわかります。
政治家のカネの流れの見える化と、説明責任を徹底する。
これが、チームみらいの掲げる一つ目の「終わらせる」です。
②その場しのぎの政治を終わらせる
このスローガンが表すのは、社会保障や税制設計の大胆な見直しです。
日本の社会保障や税制の複雑化は、過去の政権が場当たり的に制度を継ぎ接ぎしてきた結果であると指摘。
シンプルで持続可能な制度に見直すべきというのが、チームみらいの意見です。
現在は、マイナンバーカードの普及、公金受取口座の整備、個人の状況に応じた給付金支給の自動化などの仕組みが整いました。
インフラが整備された今こそ、制度を一度リセットするタイミングであると主張しています。
③声の届かない政治を終わらせる
選挙だけでは国民の声を届けるには限界があるというのが、チームみらいの考えです。
選挙の補完手段として、日常的に声を届ける仕組みを構築する必要性があると訴えています。
具体的には、
- 有権者の意見を直接集約するツールの開発
- 政策ごとの賛否を可視化する仕組み
を活用する姿勢を強調。
選挙後も継続的に政治に関与できる、「参加型民主主義のアップデート」を目指しています。
チームみらいとは?
チームみらいは、2025年5月8日に設立された新党です。
2024年都知事選時に、AIエンジニアである安野貴博さんのもとに集まった「チーム安野」を前身としています。
テクノロジーで政治と未来を良くすることを目指す、平均年齢30代のフレッシュな組織です。
この1議席でみらいは大きく変わる。
たった1議席じゃみらいは何も変わらない。
そう思っていませんか。
新党「チームみらい」が1議席を得て、国政政党になったら。
政党交付金で永田町にエンジニアチームをつくります。
政治や社会の課題をつぎつぎと解決していき、… pic.twitter.com/vvWqEiI5pd— 新党・チームみらい【公式】 (@team_mirai_jp) July 18, 2025
3つの終わらせると外国人政策の関連は?
「3つの終わらせる」自体は、外国人政策と直接の関連はありません。
ですが、チームみらいが掲げる「3つの終わらせる」からは、下記のような姿勢が伺えます。
- クリーンで信頼できる政治の構築
- 先送りしない、社会制度の抜本的な見直し
- 声をあげにくい層の意見を反映した政治の確立
外国人・移民問題が今回大きな論点となったのは、その政策が不透明だからでしたよね。
チームみらいの掲げる方針にはいずれも、政治の仕組みをクリアにわかりやすくする姿勢が表れています。
チームみらいのスタンスであれば、今後具体的で実現可能な制度を打ち出してくれる可能性が高いのではないでしょうか。
まとめ
- チームみらいは移民政策について「慎重に進めていくべき課題」とする立場
- 高度な技術者は積極的に受け入れるべきとする一方で、他国の事例から、治安悪化の懸念もあると指摘
- 「3つの終わらせる」とは、「政治とカネの問題」「その場しのぎの政治」「声の届かない政治」を終わらせることを指す
- チームみらいの政策からは、政治をクリアにわかりやすいものに変えていこうとする姿勢が表れている
様々な制度や文化的背景、世論などが複雑に絡み合う外国人問題。
問題の解決には、まだ時間がかかると言えるでしょう。
チームみらいのような固定概念にとらわれない政党が打ち出す、新たな施策にも期待したいですね。