首都圏を中心に、全国の主要都市に展開しているSBI新生銀行。
かつては日本長期信用銀行とも呼ばれていたんですよ。
そんな新生銀行ですが、悪い評判が立ってしまっているんです。
公的資金の返済の目途が立っていないのは、有名な話ですよね…
またATM手数料の有料化によって「メリットが無くなった」なんて噂も。
ここでは悪い評判の理由や、噂の理由について調査します。
Contents
【SBI新生銀行】評判が悪い理由2選
引用:新生銀行ホームページ
さまざまな事情を経て、西暦2000年に再出発した旧新生銀行。
そんなSBI新生銀行ですが、評判が悪いんです。
- 公的資金の返済の目途が立っていない
- SBIホールディングスとの関係悪化
どうやらこの2つの理由が大きな要因のようですね。
2つの理由について詳しく調べてみました。
①公的資金の返済の目途が立っていない
2022年現在、SBI新生銀行には約3,500億円の公的資金の返済が残っています。
この額を返済するためには、新生銀行の株価がかなり上昇しないといけないそう。
その額はなんと、今の株価の3倍以上!
株価の上がり方は企業によってさまざまだとは思いますが…
SBI新生銀行の株価は、なかなか3倍以上になりそうな雰囲気はありません。
つまり返済の目途が立っていないんです。
公的資金って、いわば国民の税金ですよね。
これには憤りを感じる人がいるのも、当たり前です。
新生銀行のサポートに電話したときに「ネット銀行なんだから」と言ったら「うちはネット銀行ではない」と言われたんだけどだったら公的資金返せよ
— やましん (@yammako) February 13, 2021
明日の新生銀行の株価は下がるな。「そんなことしてないで早く公的資金返せ」っていうのが、目に見えている。
— デル(∂) (@deldeldelne) May 13, 2019
もともとSBI新生銀行の前身は、日本長期信用銀行という銀行なんですよ。
こちらの銀行ですが、1998年に倒産し、一時は国有化されていたこともあったんです。
その後、海外の投資組合に売却され、2000年に新銀行として営業再開したんですよね。
その間、すでに合計で7兆円に近い公的資金が投入されているんです!
国民の税金が7兆円も1つの銀行に投入されていたとは、びっくりですね。
しかもそのうち約3,500億円が未返済という…
少しでも返済されてほしいですね。
②SBIホールディングスとの関係悪化
旧新生銀行ですが、2023年1月から「SBI新生銀行」に名前が変わりました。
というのも、SBIホールディングスとの関係が悪化し、SBI新生銀行はその傘下に入ることに。
SBIグループといえば、ネット金融最大手の企業。
これまでも、多くの地方銀行と業務提携を結んできていますよね。
またSBIグループは新生銀行の筆頭株主であり、両者の関係は良好でした。
しかし、きっかけは2021年1月に新生銀行がマネックス証券と業務提携を結んだこと。
マネックス証券といえば、SBIグループにとってはライバル企業です。
投資している銀行がライバル企業と協力し始めたら、もちろん面白くないですよね。
このことがきっかけで、SBIグループと新生銀行は対立するように。
以下、時系列で見てみましょう。
2021年1月 | 新生銀行がマネックス証券との業務提携を発表。 |
---|---|
2021年6月 | 株主総会にて、SBIが新生銀行経営陣の選任議案に反対票を投じる。 |
2021年9月9日 | SBIが新生銀行の株式公開買付け(不特定多数の株主から株を買収すること)を実施することを発表。 |
2021年9月17日 | 新生銀行は自社の株式を増やすことによって、SBI側の株式保有割合を減らす「ポイズンピル」を発表。 |
2021年10月21日 | 新生銀行はSBIによる株式公開買付けの「反対」を表明。 このことにより、業界初の敵対的買収(買収される側の同意を得ないでする買収)に発展。 それ以降、新生銀行は救済してくれる他企業を探すものの不発。 |
2021年11月24日 | 新生銀行はポイズンピルをやめ、SBIによる株式公開買付けを「反対」から「中立」に変更。 |
2021年12月11日 | SBIが新生銀行の株式保有比率が47.77%になり、株式公開買付けが成立したことを発表。 |
2021年12月17日 | SBIが新生銀行を連結子会社化したことを発表。 |
2022年2月8日 | 臨時株主総会にて、新生銀行の経営陣が退任。 |
子会社化するためには、その企業の株式を半数近く買収する必要がありますよね。
そのためSBIグループは、新生銀行の株式を公開買付けしようとしたんです。
それに抵抗すべく、新生銀行は株式の数自体を増やそうとした、ということですね。
このことによって、世間からも悪い意味で注目されてしまいました…
SBIと新生銀行、泥沼化しそうで興味深い(笑)
— 豊橋輪太郎 (@KeirinToyohashi) September 15, 2021
新生銀行に国の金が入ったまま。
ライバル証券会社と提携してSBIと喧嘩w— シン⋆北海柱🤗⇔笑・マリオz(^o^)/*イェーイ(๑o̴̶̷᷄﹏o̴̶̷̥᷅๑) (@speak5825) November 8, 2021
結局、SBIグループの子会社となったSBI新生銀行。
金融業界でここまで泥沼化した例って、なかなか見ないですよね。
SBI新生銀行自体の評判が悪くなってしまうのも、わかる気がします。
【SBI新生銀行】メリットが無くなった理由2選
SBI新生銀行ですが、かつては「一番使いやすい」と言われた銀行でした。
ですが2022年現在、ユーザーから「メリットが無くなった」と言われてしまっているそう。
その主な理由がこちら。
- 他行のネットバンクの台頭
- ATM手数料の有料化
ここでは上記2つの理由について、詳しく紹介します。
①他行のネットバンクの台頭
実はSBI新生銀行がインターネットバンキングに参入したのは、西暦2000年。
他の銀行は全く参入していなく、SBI新生銀行が先駆けでした。
当時ネットバンクを使いたい場合は、新生銀行のユーザーになるしかなかったんです。
初めて使ったネットバンクがSBI新生銀行だった、という方も多そうですよね。
https://twitter.com/MUU_CHAN_T/status/1435868962126893062
ペーパーレスが進んだことや、利便性によって、ネットバンクもかなり普及してきました。
他の魅力的なネットバンクに惹かれ、乗り換えてしまう人もいるかもしれませんね。
②ATM手数料の有料化
実はSBI新生銀行ですが、2018年9月末まではATM利用手数料が完全無料だったんです!
ですが、2018年10月からはお金を引き出すたびに110円かかってしまうことに。
それまで無料だったものが有料になるのは、少し抵抗を感じてしまいますよね。
このことによって、「メリットが無くなった」と考えるユーザーも。
新生銀行って気づいたらサービス変わっててメリット無くなったなぁ…
引き出しとか送金手数料なしが完全になくなったし銀行変えようかな
どこかいいとこあるかね?— えい (@ei_tan) December 29, 2018
新生銀行が設定しているシルバーステータスになれば、月3回までは無料になるのですが…
条件がなかなか厳しいんです。
- SBI新生銀行に預けている資産の年間残高の合計が100万円以上
- 口座に新生アプラスカードからの引き落としがあること
他行なら一番下のステータスでも、月1.2回は無料でATMを利用することができますよね。
これならSBI新生銀行から離れたくなってしまうのも、仕方ないのかも…
まとめ
- SBI新生銀行は、かつては日本長期信用銀行と呼ばれた銀行
- 公的資金の返済目途が立っていないことや、SBIとの泥沼の争いから評判が悪くなった
- 他のネットバンクの台頭、ATM手数料の有料化により「メリットが無くなった」という評価も
以上、SBI新生銀行まとめでした。
SBI新生銀行は歴史もありますし、多くのユーザーに愛されてきた銀行ですよね。
また活躍してほしいものです…!