全国の天満宮で行われる天神祭。
特に大阪の天神祭は日本三大祭りとして有名です。
千年以上前に始まったともいわれている、古い歴史あるお祭りなんだとか。
天神祭はいつから、誰が始めたのか?わかりやすい歴史解説をまとめました!
また、天神祭の読み方・特徴や大阪天神祭についても解説していきます。
天神祭はいつから始まったの?

天神祭の始まりは平安時代後期の天暦5年(951年)と言われています。
現在は2023年なので、1072年前に始まったということですね!
天暦3年(949年)に大阪天満宮が完成。
その2年後の天暦5年に行われた、鉾流神事(ほこながししんじ)がお祭りのはじまりです。
鉾流神事は、堂島川で船の上から神童が神鉾(かみほこ)を流し、そして神職が祓物を流して無病息災と平穏を祈願するという神事。
神童が流した神鉾が流れついた場所は、神様が休憩をする御旅所(おたびしょ)となります。
この御旅所の準備ができると神様は陸路で川岸までお出になられ、川岸から船に乗り大川を下り御旅所へ向かうルートをたどりました。
この航行が船渡御(ふなとぎょ)となり、天神祭の起源です。
このときに、神宮の周りに住み人々や崇拝者が船を作りお迎えしました。
天神祭は多く船が出て大きな花火が打ちあがります。
それらはすべての神様のお出迎えを盛大に祝おうとしたことから始まりました。
天神祭を始めたのは誰?

天神祭は始めさせたのは、平安時代中期の第62代天皇「村上天皇」様です。
村上天皇が天神祭を始めた理由は、菅原道真公からきています。
学問の神として有名な菅原道真公は、晩年(西暦901年)に九州の大宰府に左遷されていました。
左遷先の大宰府へ向かう途中に大将軍社にお参りし、旅の無事を祈願したのです。
そして、2年後に菅原道真公は大宰府でお亡くなりました。
菅原道真公がお亡くなった後に、都(京都)では疫病が流行、天皇の住まいに雷が落ちるなど天変地異が起こりだしたのです。
この異常をみて人々は菅原道真公の怨霊と思い、霊力を鎮めるため神様と祀りました。
時が過ぎ、天暦3年(949年)に道真公がお参りした大将軍社の前に一夜にして七本の松が生え、毎晩その梢を黄金に光る現象が起こったのです。
この噂を聞いた村上天皇様は、大将軍社が当た場所に道真公を祀る神社を建てるように命じました。その神社が大阪天満宮です。
大阪天満宮を建てた2年後に鉾流神事が初めて行われ千年以上も続いている天神祭が始まりました。
菅原道真公がお参りした大将軍社は大阪天満宮境内の西北に鎮座しています。
気になる人はぜひ行ってみてください!
天神祭の読み方とお祭りの特徴は?

天神祭の読み方は、「てんじんさい、てんじんまつり」です。
天神祭は、毎月25日前後に全国の天満宮でお祭りを盛大に行われているのが特徴。
学問の神様で有名な菅原道真公の命日に行われているようです。
日本各地の天神祭の中でも「大阪天満宮」で毎年7月24日と25日に開催されている大阪天神祭が有名です。
全国の天神祭と大阪の違いは、たくさんの船が川を下る「船渡御」が行わているのが特徴。
毎年130万の人々が訪れる有名な夏祭りです。
大阪天満宮の氏地(うじち)を中心に毎年7月24日に宵夜(よみや)、25日に本宮(ほんみや)が賑やかに行われています。
次は、大阪天神祭「宵夜・本宮」の見どころを5つ紹介!
- 宵宮祭
- 鉾流神事
- 陸渡御
- 船渡御
- 天神奉納花火大会
①宵宮祭
宵宮祭は天神祭がスタートする行事なのが見どころです!
24日の朝(7時45分)、本殿で宵宮祭が執り行われます。
この宵宮祭は、人々の無病息災とこれから斎行される鉾流神事の無事を祈願。
その後、約200名の行列が表門から出て鉾流橋畔の斎場へ向かいます。
②鉾流神事
画像引用元:大阪天神祭
鉾流神事は宵宮祭の後に行う、祭りの開幕を告げる厳かな神事です。
8時50分頃に夏越し祓いの神事が行った後に、神童、神職、楽人が乗った斎船が堂島川の中ほどを漕ぎ出します。
菅公御歌の神楽歌「鉾流歌」の演奏中、 船上から神童が神鉾を流します。
御神意を伺うとともに神職は罪やけがれをはらうために供える品物を河中に流して氏子市民の無病息災と市中平穏が祈願。
天神祭の幕開けとなる厳かな神事の中心的役割を果たしています。
③陸渡御
画像引用元:天神祭総合情報サイト
陸渡御は勇壮な大行列がみどころの行事になります。
真っ赤な投げ頭巾をかっぶた6人の願人が打ち出す勇壮な響きで始まりを告げる、催太鼓が先頭です。
催太鼓に続いて、神鉾・御羽車(おはぐるま)・鳳神輿(おおとりみこし)・玉神輿など、豪華な衣装を着た約3千人の大行列が約4㎞の浪速の街を進行します。
陸渡御の巡行ルートは、大阪天満宮から出発。
出発する前に先頭の催太鼓が「からうす」を披露しながら太鼓を打ち鳴らします。
「からうす」とはシーソーのように激しく揺らしながら太鼓を打ち鳴らす独特な演奏法で、大阪府の無形文化財にも指定されているのです。
次に大鳥居に向かい、そのあとに老松通り、大江橋から中之島へ。
最後は天神橋北詰に着いたら船渡御のため乗船場まで練り歩きます。
次は船渡御に行事は続くのです。
④船渡御
陸渡御が終わると、先頭の催太鼓から順々に乗船。
18時ころから、約100隻の船が大川へ漕ぎ出し二手に分かれて、約7㎞の航路を3時間あまりにわたり上流と下流へ向かっていきます。
100隻の船には総勢一万人が乗り込んでいるのです。
道真公の御神霊が乗る御鳳輦奉安船(ごほうれんほうあんせん)、催太鼓など祭祀関係の船は天神橋から大川をのぼり飛翔橋折り返して天神橋へ。
協賛団体などの船は、飛翔橋から南下して祭神を迎えており、2つの船団は陸に上がるまでの間はいろいろな水上パレードを披露しているのです。
ちなみに、船がすれ違うときは「大阪締め」という掛け声と手拍子が行われます。
辺りが暗くなってきたら、船から囃子がの音が鳴り響き、無数のかがり火や提灯が灯しだすと祭りがさらに盛り上がるのが見どころです!
動画を見てわかるように盛り上がっているがわかりますね♪
⑤天神奉納花火大会

天神祭のクライマックスを飾るのは「天神奉納花火大会」です。
夜空に打ちあがるダイナミックな花火と約100隻の大船団のかがり火との神秘的な景色は、天神祭の見どころの一つとも言えます!
天神奉納花火大会は19時から21時頃までの間に、川崎公園・桜宮公園の2点から花火が打ちあがるのです。
年ごとに異なるが約4000発~5000発の花火が奉納され、天神様にちなんで梅鉢の形に開く紅梅というオリジナル花火が打ち上げられます。
また、桜宮公園中央広場周辺には、多くの屋台が出店大勢の観客で賑やかです。
以上が大阪天神祭「宵夜・本宮」の見どころ5選になります。
まとめ
- 天神祭はの始まりは平安時代後期の天暦5年(951年)
- 天暦5年に神鉾神事の船渡御が天神祭の起源
- 天神祭は千年以上も続いている有名なお祭り
- 村上天皇様が菅原道真公を祀る大阪天満宮を建て、2年後に神鉾神事を行った
- 天神祭は毎月25日前後に全国の天満宮で行われているお祭りなのが特徴
天神祭は菅原道真公を祀るために始り、千年以上も続いている有名なお祭りということがわかりました。
大阪天神祭は人生に一度は参加してみたいお祭りだと思います。
皆さん、もし機会がありましたら行きましょう!