「しまぎん」の愛称で親しまれる島根銀行。
名前の通り、島根・鳥取県を中心に展開している地方銀行です。
そんな島根銀行ですが、「やばい」と言われ続けてきました。
本店ビルが豪華すぎたために経営が傾いたのは、地元では有名な話ですよね。
ここでは島根銀行が潰れる可能性や、合併する可能性、過去の不祥事について調査していきます!
Contents
島根銀行がやばい理由3選
引用:島根銀行公式ホームページ
島根銀行は、さまざまな理由から「やばい」とずっと言われてきました。
「島根銀行」と検索すると「島根銀行 やばい」と検索候補に出てしまうほど!
銀行界で唯一、業務利益で赤字を出してしまったことが大きな原因のようですが…
- 業界全体で厳しい状況
- 同じ県内に強力なライバル企業がいる
- 本社ビルの工事費のために経営が傾く
ここでは島根銀行がやばいと言われる、3つの理由を紹介しますね。
①業界全体で厳しい状況
2022年現在、地銀業界全体が、なかなか厳しい状況です。
もともと地銀には、「地銀再編の圧力」がかかっていました。
2020年に菅義偉元総理が、「地銀は数が多すぎる」と発言したこともありましたよね。
https://twitter.com/jijicom/status/1311871713777520640
それに加えて、人口の減少やネットバンクの台頭、コロナ禍。
さまざまな要因が重なって、地銀業界自体に余裕がない状況なんです。
世間でも心配する声が…
https://twitter.com/sura_taro/status/1492091167038914560
人口が減ることとは、顧客が減ることですよね。
そこに手軽さや、コロナ対策としてネットバンクが普及し、ますます顧客が減ったのです。
コロナ禍により、融資していた企業の返済が厳しくなってしまったところもあるでしょう…
そんなこともあり、ここ数年、業界自体が「やばい」と言われているんですね。
地方を支える地方銀行には、何とか踏ん張ってほしいものです!
②同じ県内に強力なライバル企業がいる
土地勘がないとピンとこないかもしれませんが…
実は山陰地方は、島根銀行よりも「山陰合同銀行」のシェア率の方が圧倒的なんです!
https://twitter.com/m_beniya/status/1528638301850464258
島根銀行は島根・鳥取県を中心に29支店と5出張所。
その一方、山陰合同銀行は山陰地方を中心に153支店。
…規模の差は歴然ですよね。
そもそも第一地方銀行である山陰合同銀行に対し、島根銀行は「第二地銀」なんです。
第二地銀とは…
かつては中小企業専門の金融機関だったが、後に普通銀行に転換した銀行。
つまり、もともとは限られた企業だけと取引をしていた、小規模な銀行ということ。
そのため、古くからその地域に根付いてきた第一地方銀行とは、勝手が違うんです。
こちらの画像がわかりやすいですね。
引用:金融情報サイト
ただ第二地銀といえど、島根銀行は100年以上の歴史を持つ銀行です。
ライバルに負けないくらい、地元から愛されてきた銀行だと思いたいですね…!
③本社ビルの工事費のために経営が傾く
2017年に完成した工事費約60億円の本店ビル。
「経営が傾いた」と言われるだけあって、とっても豪華ですね!
https://twitter.com/curiositydrivin/status/1289339096041549824
このビルの中に1つの企業しか入っていないなんて、信じられないくらい大きいです!
創業100周年を記念して建てられた本店ビルなのですが…
あまりに豪華すぎて、2017年3月期決算ではコア業務純益が赤字になってしまいました。
コア業務純益とは「金融機関の基本業務による利益」、つまり本業によって得た利益です。
本業によって得た利益が、赤字になるほどのお金がかかった本店ビル。
創業記念が、逆にその企業を追い詰めてしまうなんて、何とも切ないですね…
島根銀行はこのこともあり、2018年に金融庁より業務改善命令が出されてしまいました。
それで経営が厳しくなるのはちょっと残念かも…。
島根銀行が潰れる可能性はある?
島根銀行が潰れる可能性は、今のところありません。
というのも、島根銀行はSBIホールディングスと資本業務提携を結んだから。
https://twitter.com/nicosokufx/status/1193632354520027136
SBIグループはネット金融最大手の企業で、島根銀行に約25億円を出資しました。
島根銀行はこれによって、経営も無事黒字に回復し、潰れる危機を脱したのです!
また業務提携により、島根銀行でSBIの商品を販売できるようになりました。
ネットバンクの運用技術も提供されたため、これで島根銀行の活路が開けたんですね♪
島根銀行が合併する可能性はある?
島根銀行が合併する可能性は、今のところありません。
というのも、SBIグループが目指す「第四のメガバンク」構想の一員だからです。
「第四のメガバンク」構想とは…
SBIグループが中心となって、経営の厳しい地方銀行を資金面・技術面から支援することにより、地銀連合をつくる構想。
より詳しく説明すると…
- SBIグループを中心に、その他大手銀行や有力銀行の出資により「共同持ち株会社」をつくる。
- 「共同持ち株会社」から支援の必要な地銀に資金面・技術面の支援をする。
- その際、支援先の地銀へ事業運営支援(共同店舗の運営など)もしていく。
つまり「厳しい地銀を支援する代わりに、その経営に口を出していく」ということですね!
実は島根銀行は赤字だったこともあり、他の地銀とは合併しづらい状況だったんです。
どこの地銀だって余裕がない、このご時世。
赤字の銀行と組むことは、負担を増やすことになってしまいます…
島根銀行の頭取も、こんな風に言ってますね。
島根銀行の鈴木良夫頭取はSBIとの提携会見で「いま全国で銀行同士の合併があるが、それにより相乗効果が得られたかは疑問だ。1+1が2や3にならずに1.5になる場合もある」と語っているように、単に縮小するだけの結果となりかねない。
引用:経済界ウェブ
合併したとしても、他の地銀に吸収されかねない状況だった島根銀行。
だからこそ島根銀行は、この「第四のメガバンク」構想に救われたんですね。
要するに、合併したわけじゃないし、今後合併するわけでもないってことですね。
島根銀行の過去に不祥事はある?
銀行には、切っても切り離せない「不祥事」のニュース。
島根銀行にも、もちろんありました。
- 2012年男性行員が303万円を横領
- 2012年50代行員が175万円着服(顧客の預金口座から)
- 2021年1月18日 ATMの取引内容を記録した記録媒体(DVDとCD)計7枚を紛失
記録媒体紛失については、間違って廃棄してしまった可能性が高いそうです。
そのため個人情報などは漏れていないと考えられますが…
2万8553口座分の個人情報を誤って廃棄って、すごい規模ですよね。
やっぱりお金は人を狂わせるものなのでしょうか…
どこの金融機関でも不祥事は尽きないイメージです。
まとめ
- 島根銀行は、島根・鳥取県を中心に展開する第二地銀。
- 強力なライバル企業もいる中、本社ビルの工事費で経営が傾く。
- 島根銀行はSBIグループからの出資があり、潰れる可能性はない。
- 島根銀行は「第四のメガバンク」構想の一員なので、今後合併する可能性も低い。
- 過去に横領や着服、個人情報の紛失といった不祥事を起こした。
以上、島根銀行のまとめでした!
今はどこの地銀も余裕がない状況だと思いますが…
何とか踏ん張って、がんばってもらいたいですね。
「第四のメガバンク」構想も、今後どう展開していくのか楽しみです♪