業務スーパーでは人気商品の「ネギトロ」ですが、巷では「まずい」「体に悪い」という噂も上がっているようです。
本当に「まずい」のでしょうか?「体に悪い」のでしょうか?
今まで食べていた人も、まだ食べていない人も気になりますよね?
そこで今回は、実際に商品を買って食べてみました♪
「まずい」と言われる理由「体に悪い」と言われる真相を調査調査しています。
Contents
業務スーパーのネギトロは本当にまずい?
業務スーパーで、「ネギトロ」という商品はそもそもありませんでした。
冷凍の「鮪のたたき」、これが一般的に「ネギトロ」として食卓に上っているようですね!
業務スーパーで買った鮪たたきを食べたけど、かなり美味しい🥺
冷凍だから日持ちするし、250g入って700ちょっとだったかな🤔?
すき家のネギトロとはまたちょっと違う🙄こっちの方がマグロ強いかも!
包丁でカットして一部だけ冷蔵庫で解凍したら使い切りでもないし、これはまた買いに行こう😳 pic.twitter.com/RCH0mWwXuX— Front River (@mekw_oki) May 16, 2024
「ネギトロ」と「鮪のたたき」の違いについては、後ほど検証することにして、早速この「鮪のたたき」を刻みネギと一緒にご飯に乗せて食べてみました。

お味は…「美味しい」か「まずい」かで答えるなら「美味しい」です。
魚特有の生臭さもなく、原材料に含まれている油脂の脂臭さも感じませんでした。
スーパーの鮮魚コーナーで売っているネギトロのパックや、回転ずしのネギトロ巻きや、軍艦巻きのネギトロと同じレベルのお味、風味と思われます。
人の味覚の好き嫌いの問題もあると思いますが、私たちが実際に食べている「ネギトロ」。これは本当に「ネギトロ」なのでしょうか?
商品名は「鮪のたたき」と表記されています。「まずい」という噂の真相を、その点から検証をしてみたいと思います。
- ネギトロとは「ネギ」と「トロ」?
- 「鮪のたたき」との違い
- 業務スーパーの「鮪のたたき」は?
①ネギトロとは「ネギ」と「トロ」?
文字通り、「ネギ」と「トロ」で「ネギトロ」なのでしょうか?
実は私もそう思っていました。
実際に、ネギとトロで作られているのでしょうか?
本来の「ネギトロ」の名前の由来はちょっと違うようです。
鮪を包丁で身の部分を削ぎ落した後、骨に薄く残っている身の部分(中落ち)をスプーンなどで、こそぎ落とすことを、漁師さんたちの間では「ねぎ取る」と言っていたそうです。
その「ねぎ取る」から「ネギトロ」に変遷されていったようですね。
「ネギ」も「トロ」も使われてはいませんでした。
本来のネギトロとは、この鮪の中落ちのことだということがわかりました。
鮪の中落ちは、漁師さんやマグロを捌いて売っている魚屋さんなどでないと手に入らない希少部位なので、スーパーなどにお安く出回っているものではないようです。
②「鮪のたたき」との違いは?
では、「鮪のたたき」とは、どういうものなのでしょうか?
「鮪のたたき」とは文字通り、鮪の身を包丁で細かくたたいたもの。
その鮪ですが、「中落ち」や「トロ」という希少部位ではなく、普通の赤身の切り落としや、安価なキハダ鮪やビンチョウ鮪などが原材料になっているそうで、それがスーパーや回転寿司に流通されているようです。
しかし、その鮪のたたいた身の部分だけでは「ネギトロ」として食べるには、しっとり感が足りません。
そのため、メーカーによっていろいろな油脂(魚油・植物油・加工油脂)や添加物を加えて、「ネギトロ風」に加工されて、私たちはそれを「ネギトロ」として食べていたわけです。
③業務スーパーの「鮪のたたき」は?
業務スーパーの「鮪のたたき」はどのように作られているのでしょうか?
まず原材料を見てみましょう。
やはり、鮪に加工油脂などの添加物を加え、食感や味を調整していることがわかります。
業務スーパーのネギトロも、「鮪のたたき」を加工して作った「ネギトロ風」だったということですね。
鮪の中落ちである「ネギトロ」の味を知っている人が、この「ネギトロ風」を食べたら、本物ではないので、「まずい」という評価をするのではないでしょうか?
これが、「まずい」という噂の原因なのだと思われます。
販売元の業務スーパーも、製造元のマルハニチロも、ちゃんと商品名を「鮪のたたき」として製造・販売しているのですから、消費者が「ネギトロ」と「鮪のたたき」の違いをちゃんと知っておくべきなのではないでしょうか。
業務スーパーのネギトロは本当に体に悪いの?
体に悪いという噂の真相は、食品なので原材料に使われているものに何か理由があると思われます。
もう一度先ほどの原材料を見てみると…
「まぐろ」の次に記載されている「加工油脂」。
鮪のたたきに、しっとりとした食感やコクを出すために加えているものですが、これはいったい何なのか調べてみました。
- 加工油脂とは?
- トランス脂肪酸とは?
- 業務スーパーのネギトロは食べても大丈夫?
①加工油脂とは?
加工油脂は、常温で液体の油脂を固体にするための加工がされています。
水素や水、食塩を加えて、エステル交換やかくはんの操作が必要。
こうして作られた加工油脂は、マーガリンやショートニングの原料になります。
食用精製加工油脂などと記載されているものもあります。
原料となる油脂を加工する過程で、脂肪酸の結合に変化が生じてしまい…
トランス脂肪酸という副産物が発生し、世界中で問題になっているようなのです。
②トランス脂肪酸とは?
トランス脂肪酸とは、生活習慣病やアトピーの原因になると言われており、健康を気づかう人からは敬遠されている成分です。
諸外国ではトランス脂肪酸が含まれる加工油脂の使用について規制されている国もあるのですが、日本ではまだ規制はされていません。
そのため、市販の菓子類、パン、加工肉(ハム・ソーセージ・ベーコン)などにはほとんどトランス脂肪酸が含まれているようです。
その他にも、スーパーやファストフードの揚油にショートニングが使われている可能性もあるということです。
食品にトランス脂肪酸の表示義務がありませんが…
原材料に、「加工油脂」や「食用精製油脂」の記載があれば、必ずトランス脂肪酸が含まれているということになります。
③業務スーパーのネギトロは食べても大丈夫?
残念ながら、業務スーパーの「鮪のたたき」という商品の原材料には、しっかり「加工油脂」と記載されています。
なので、トランス脂肪酸は含まれていると思ってよいと思います。
食べても大丈夫かどうかというと…
「絶対に大丈夫」とは言いにくいです。
トランス脂肪酸を摂らない食生活に徹している方は、原材料を見て、今までも食べていなかったと思います。
でも、現在の日本で流通している多くの食品に、加工油脂、食用精製油脂が使われています。
スーパーや回転寿司で売られているネギトロも、本物のネギトロではありません。
「ネギトロ風」に作られています。
加工油脂、食用精製油脂が含まれています。
なので、業務スーパーの「鮪のたたき」を食べなかったとしても…
私たちは他の食品から、ほぼ毎日トランス脂肪酸を摂取している可能性があります。
日本がトランス脂肪酸の規制をしていないことには、以下の理由があるようです。
日本の食品安全委員会は、日本人のトランス脂肪酸の摂取量は、WHOの勧告レベルを下回っているため、通常の食生活では健康への影響は小さい。
ただし、脂質に偏った食事をしている人は留意が必要です。
という発表をしています。
以上のことをふまえると…
「ネギトロ風」の鮪のたたきを食べたとしても、それだけで体内に悪影響を及ぼすということではないようです。
トランス脂肪酸の摂り過ぎに留意して、美味しくいただきましょう♪
本物のネギトロ作ってみましょう
本当の「ネギトロ」は鮪の中骨についた身をスプーンでそぎ落としたものです。
簡単に手に入るものではなく、手に入ったとしてもとても高価なものですね。
そこで、鮪のカマでも、同じ「ネギトロ」が採れるそうなので、鮪のカマが魚屋さんや市場で手に入ったら是非作ってみましょう。
鮪のカマから包丁で丁寧に身の部分(カマトロ)を削いだあと、骨に残っている身をスプーンでこそぎ落としていきます。
引用:Hakodate Life
細かい部分を包丁でたたいてネギトロにします。カマトロの部分も脂が多いので、一緒にたたいて食べても、お刺身にして食べても絶品だそうです。
今まで食べていた「ネギトロ風」と比べてみるのもいいですね。
まとめ
- 業務スーパーのネギトロは安くて美味しいが、ネギトロではなく、鮪のたたきに加工油脂などを加え、ネギトロ風に仕上げた加工食品である。
- 業務スーパーのネギトロに添加されている加工油脂には、トランス脂肪酸が含まれていると思われるので、摂り過ぎると生活習慣病やアトピーの原因と成り得る可能性はある。
- 鮪のカマが手に入ったら、本物と同じネギトロが作れる。
安くて便利な主婦の味方、業務スーパーの鮪のたたき。
「ネギトロ風」として大活躍していますが、トランス脂肪酸の摂り過ぎにならないように留意しましょう。
トランス脂肪酸は他にも多くの食品に含まれているので、加工油脂・食用精製油脂の知識を正しく持ち、脂質に偏らない食生活にすることが大切です。
美味しく食べて健康に!