福島県郡山市に本店を置く第二地銀の大東銀行。
不祥事も度々起こり、やばい・潰れるのではないか、という噂までありますよね…
しかし実は大東銀行の評価は高く、非常に安定的!
今後のニーズを捉えた新しい合併&買収サービスまで創設するなど、頼もしい存在である事間違いなしなんですよ♪
大東銀行の現状…ちょっと気になりませんか?
そこでこの記事では、現在の経営状態や噂の原因だけでなく、注目の新サービス「ふくしまの結び目」まで徹底調査しました!
Contents
大東銀行は潰れる?現在の経営状況は?

資金量・貸出金残高ともに県内シェア上位3位の一角を占めている大東銀行。
結論から言うと、潰れるということはないでしょう。
健全な金融機関であるかどうかは、銀行が発行する資料や専門機関の格付けなどによって判断できるんですよ!
順番に見ていきましょう。
経営状況について
金融機関の財務内容は、決算書やディスクロージャー資料(年次報告書)を使って確認可能。
国内のみで営業している銀行は、決算書の自己資本比率4%を維持することを監査当局から課されています。
この自己資本比率が高い方が健全ということ。
下の表は、2022年3月期大東銀行決算短信に載っている自己資本比率の表です。
引用:2022年3月期決算短信
2021年3月末と比べると若干下がっているものの、2020年3月末に比べると増加していることが分かりますね。
自己資本比率4%以上も維持しています。
さらに連結ベースで見ると11期連続黒字!
上記のことから、経営状況は良いと言えるでしょう。
格付けについて
格付けとは、JCR(日本格付研究所)などが債務の支払い能力を判定する材料として行っているもの。
以下が日本格付研究所の格付等級の説明になります。
AAA | 債務履行の確実性が最も高い。 |
AA+ AA AA- | 債務履行の確実性は非常に高い。 |
A+ A A- | 債務履行の確実性は高い。 |
BBB+ BBB BBB- | 債務履行の確実性は認められるが、上位等級に比べて、将来、債務履行の確実性が低下する可能性がある。 |
BB+ BB BB- | 債務履行に当面問題はないが、将来まで確実であるとは言えない。 |
B+ B B- | 債務履行の確実性に乏しく、懸念される要素がある。 |
CCC | 現在においても不安な要素があり、債務不履行に陥る危険性がある。 |
CC | 債務不履行に陥る危険性が高い。 |
C | 債務不履行に陥る危険性が極めて高い。 |
D | 債務不履行に陥っている。 |
格付け等級によると大東銀行はBBB+「安定的」。
BBBの中でも上位格の「A」に近いという判定です。
また「安定的」とは、格付けが安定的に推移しそうであることを示しています。
この結果からも分かるように、ここ数年で潰れるという事はなさそうですね。
大東銀行のやばい不祥事3件

非常に安定的な経営にも関わらず、不穏な噂のある大東銀行…
実は過去に何度か行員による不祥事が報告されている事がわかりました。
直近の3つの不祥事がこちら。
- 【平成20年】預金の窃取・着服
- 【平成21年】預金の流用・立替え入金
- 【令和2年】着服
①【平成20年】預金の窃取・着服
不祥事を起こしたのは、大東銀行の元行員(40代・男性)。
石川支店の現金並びに、久留米支店及び石川支店の顧客(5名)の預金を窃取・着服していました。
被害額は累計34,312,000円、実損23,311,000円。
被害者に対しては事情を説明するとともに深くお詫びをし、被害金額の全額について大東銀行より弁済されています。
また、不祥事を起こした元行員は懲戒解雇の処分を受けました。
②【平成21年】預金の流用・立替え入金
不祥事を起こしたのは、富岡支店の元行員(営業担当・39歳・男性)。
会津支店において、顧客の預金を不正に払い出し、自己の資金と合わせ別の顧客の預金口座へ入金していたことが発覚しました。
預金を流用した金額は1件3,000,000円、自己の資金及び顧客の資金を立替え入金した金額は3件合計4,890,000円です。
流用していた金額は全額弁済。
元行員は懲戒解雇の処分を受けています。
③【令和2年】着服
不祥事を起こしたのは、大東銀行の元行員(次長職・51歳・男性)。
白河支店及び新白河駅前支店の渉外係として担当していた顧客(5名)から預かっていた現金を着服していたのです。
着服していた金額の累計は8,900,000円、実損5,000,000円。
遊興費・生活費・借金返済などの費用に充てていたようです。
こちらは令和2年9月、顧客からの問合せがきっかけで調査をした結果、発覚しました。
対応としては、事実関係を伝えお詫びをし、実損額は元行員より全額弁済。
銀行の規定に従って懲戒解雇処分されています。
大東銀行の合併&買収サービス「ふくしまの結び目」って?

2022年8月10日に大東銀行が「ふくしまの結び目」という新しいサービスを創設しました。
これは、事業承継に不安や悩みのある中小企業や小規模事業者に対して行う、地元応援型M&A(合併&買収)サービス!
そして金融機関の強みを生かした、悩める中小企業の心強い内容になっているんです♪
詳しく解説していきます。
サービス内容
引用:大東銀行
「ふくしまの結び目」は、事業承継に対して不安や悩みがある中小企業・小規模事業者に対して支援する、地元応援型のワンストップM&Aサービスです。
これは大東銀行が窓口となり、M&Aの成約に至るまでのサポートを効率的・効果的に実施するためのサービス。
そのために、各連携機関・連携金融機関・提携コンサルタント会社と共に支援する体制が構築されています。
- 【連携機関】
福島県信用保証協会・日本政策金融公庫・日本公認会計士協会東北会 - 【連携金融機関】
栃木銀行 - 【コンサルタント会社】
株式会社MJS M&Aパートナーズ・BMSアソシエイツ株式会社
このような取り組みは、2021年の栃木銀行「とちぎの結び目」から始まっていて、北関東を中心に広がりを見せています。
経営者の高齢化により深刻化している中小企業の事業承継問題…
このようなサービスを利用することは、問題を解決するための有効な手段の一つとなりそうですね。
M&Aとは?
そもそも、M&Aとはどのようなことを指すのでしょうか?
M&Aとは「Mergers(合併)&Acquisition(買収)」の略。
企業の合併・買収のことです。
それぞれ簡単に説明しますね。
複数の会社を一つに統合する手法のこと。
- 【吸収合併】
一つの法人格を残してそれ以外を消滅させ、消滅会社の全ての権利(資産)・義務(負債)などを残った会社が承継する。 - 【新設合併】
新たな会社を設立して、合併する消滅会社の全ての権利・義務などを新設会社が承継する。
3つの手法があります。
- 【事業譲渡】
会社の全事業、もしくは一部の事業を第三者に譲渡すること。「事業」には有形資産だけでなく、人材・債務・ブランド・ノウハウ・顧客リストなどの無形資産も含まれる。 - 【株式取得】
保有株式を第三者へ譲渡すること。中小企業のM&Aではよく見られる手法。 - 【会社分割】
・新設分割…会社分割で新設会社をつくり、そこに事業などを承継させる手法。
・吸収分割…会社分割により既存の会社に事業などを継承させる手法。
M&Aには、2つの企業間の相性も重要です。
「ふくしまの結び目」のようなサービスを利用することで、メリットを最大化・デメリットを最小限に抑えることができるかもしれません。
まとめ
- 大東銀行の経営状況は悪くないので、数年以内に潰れるという事はない。
- 過去に数件不祥事が悪い噂の原因。
- 大東銀行の合併&買収サービス「ふくしまの結び目」は、地元の中小企業や小規模事業者を応援するサービス。
今回、大東銀行について調査して以上のことが分かりました。
お金を扱うという重要な業務を請け負っている銀行。
私たちが安心して生活できるよう、「信用」を第一に考えて業務に励んでほしいですね。
また「ふくしまの結び目」のように、地域経済活性化のきっかけになるようなサービスがこれからも出てくることを期待します。