北都銀行と荘内銀行を傘下に持つフィデアホールディングス。
東北銀行との経営合併の話題で、名前を耳にした方も多いのではないでしょうか。
そのフィデアホールディングスが今、やばいと評判になっています。
本当にやばいのでしょうか?
フィデアホールディングスの評判や、合併についての詳しい内容を調査しました。
Contents
フィデアホールディングスがやばいと言われる理由
引用:wipedia
フィデアホールディングスがやばいと言われている大きな理由は、東北銀行との経営合併が解除されたことです。
2021年7月フィデアホールディングスと岩手県盛岡市に本店を置く東北銀行が経営合併を発表しました。
しかし、2022年2月には経営合併が解除!
一度は基本合意までされた経営合併が、なぜ解除されたのでしょうか?
経営合併の基本合意から、解除までの理由を詳しく説明しますね。
なぜ経営合併することになったのか
経営合併の大きな理由は、公的資金の早期返済。
フィデアホールディングスの傘下には、荘内銀行(山形県鶴岡市)と北都銀行(秋田県秋田市)が入っています。
北都銀行と、合併相手の東北銀行は、ともに100億円の公的資金の注入を受けているんです。
その公的資金を早期に返済させるために、経営の立て直しが必要に。
北都銀行は、2021年に半額の50億円をすでに返済済。
しかし、東北銀行はいまだ返済のめどが立っていません。
経営合併により経営を安定させ、公的資金の早期返済と、東北3県にまたがる広域金融グループを作ることが大きな目的でした。
もともと、フィデアホールディングス傘下の2行と東北銀行は包括的業務提携を締結。
包括的業務提携:対等な関係の2社以上の企業が、資本の移動なく共同で業務を行うこと
つまり、共同店舗を開設したり、ATMも相互間で使えるということ。
利用者としては、これだけでもとても便利ですよね♪
こうして経営合併の話は進み、基本合意までしたのですが…
なぜ経営合併は破談になったのか
地域密着型の東北銀行と、広域金融グループを目指していたフィデアホールディングス。
経営方針の違いが最大の原因のようです。
持ち株会社体制の下で広域の成長戦略を重視するフィデアホールディングスと、みずからの経営理念の下で地元に密着し、共栄する戦略を重視する東北銀行との間で見解の相違があった
引用:NHK
フィデアホールディングス本社は宮城県仙台市。
荘内銀行本店は山形県鶴岡市、北都銀行本店は秋田県秋田市と3県をまたぐ金融グループです。
一方の東北銀行は、岩手県盛岡市に本店を置き青森県にも店舗を持ちます。
荘内銀行は福島県にも店舗があるので、フィデアホールディングスと東北銀行の経営合併が実現していれば…
東北6県すべてに店舗を有する、広域金融グループの誕生でした!
しかし「岩手県の中小商工業者のための銀行」をモットーに掲げる地元密着型の東北銀行。
経営の自主性が失われることを恐れ、合併を破談としました。
合併は解除されましたが、包括的業務提携は継続するとのこと。
フィデアホールディングスの評判は?
フィデアホールディングスとしての不祥事など、マイナスイメージの評判はありませんでした。
傘下の北都銀行、荘内銀行それぞれの評判はどうなのでしょう。
調べてみました。
北都銀行の評判
引用:wikipedia
北都銀行は、行員の不祥事などにより金融庁から業務改善命令を受けたり…
2008年には、120億円を超える含み損を抱えるほどやばい状態でした。
その後、2009年に荘内銀行と経営統合しフィデアホールディングスの傘下に入りました。
そして、2010年に100億円の公的資金の注入。
ここまでの経過は、かなり評判の悪い銀行ですよね…
しかしその後は、フィデアホールディングスのメガバンク流経営術により赤字体質から黒字体質への転換が成功。
2021年には、公的資金の半額50億円を返済しました。
荘内銀行の評判
引用:wikipedia
荘内銀行の評判は口コミを見る限り、それほどブラックなイメージはありませんでした。
まずは、高評価の口コミから。
- 地元(山形)出身者が多く、コミュニケーションが取りやすかった
- 休みが多く、残業が少ない
- 女性が働きすく、管理職に就くことも
- 地域に貢献できる仕事としてやりがいを感じる
女性が多く、働きやすい環境だったとの口コミが多かったですね♪
産休、育休がとりやすい、職場の雰囲気が良かったとの意見も。
低評価の口コミも見ていきましょう。
- 給料が安い
- 地銀にとって厳しい時代なので将来が不安
- 仕事に必要な資格試験を自費で取らされた
圧倒的に多かった意見が「給料が安い」でした。
しかし、昇給もあり賞与もきちんと出ていたとのこと。
全体的には高評価の口コミが多く、働きやすい職場なんだなぁと感じました。
合併解除後はどうなる?
引用:wikipedia
東北銀行との合併が解除となったフィデアホールディングス。
今後は公的資金の返済、広域金融グループ構想はどうなっていくのでしょうか。
調べてみました。
北都銀行の公的資金返済は?
北都銀行は100億円の公的資金の注入を受けており、すでに半分の50億円は返済済。
残る50億円も、2025年3月に返済予定となっていました。
しかし東北銀行との合併が破談となり、これまで通りの経営では生き残りさえ厳しい状況となっています。
フィデアホールディングスはこの5年で、約4割の店舗を削減。
これ以上のリストラの余地はないと言われています。
加えて、有価証券などの資産運用も今まで通りの高収入は見込めないとの話も。
このような状況で、2025年に50億円の返済は可能なのでしょうか。
今後の発表に注目しましょう。
広域金融グループ構想はどうなる?
東北地方ではここ数年、金融再編の動きが活発になっています。
宮城県では、きらやか銀行と仙台銀行が合併。
青森県では、青森銀行とみちのく銀行が合併予定。
今後、生き残りをかけてさらに合併、統合が進むと思われます。
いずれ、東北6県にまたがるような広域金融グループは誕生するのではないでしょうか。
まとめ
- やばいと言われている理由は、東北銀行との経営合併解除が原因
- フィデアホールディングスの評判はそれほど悪くない
- 東北地方の金融再編は今後も続く
日本全体が不況となっている今、地方銀行の生き残りは大変なようです。
それでも、利用者にとって不便の無いような改革をしてほしいと思います。